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第1回開催報告(低学年チーム)




1回 こてつ「なんでべんきょうしなくちゃいけないの?」

低学年チーム  対話内容のまとめ

日時:2017514日(日)9:50頃〜(45分)
テーマ:「なんで勉強しなくちゃいけないの?」
ファシリテーター:重巣、塚本、関
記録者:重巣


【何のために学校に行って勉強してるの?】
 まず始めに驚いたのが、「勉強好きな人!」で8割ほどの子が手を挙げたこと。最近の子は勉強が好きなのか、それともこてつに来る子どもたちにそういう傾向があるのか、どうなのでしょう。

 では、さっそく対話に入っていきます。「何のために学校に行って勉強してるの?」と投げかけてみると「人生をよくするため」、「立派な大人になるため」、「将来役立つから」、「大人になってから困らないため」と、全て未来を意識した答えでした。勉強を「今」のためにしている子はいないようですね。
 ではその勉強とはどういうものか具体的に挙げてもらうと、「算数」、「国語」、「図工」、「読書」などが出てきました。<勉強=学校の授業でやること>と考えている子が多いようです。
 その中でも役に立つ教科を聞いてみたところ、「算数。計算が役に立つから。」、「英語、外国の人と話せるから。」、「国語。字が読めないと困るから。」、「時計の計算」など、実生活に結びつくものがたくさん出てきました。
 逆にやる意味がわからない教科も聞いてみました。「理科。大人になっても実験とかしないから。」理由も先ほどと逆になりました。実生活に結びつかない(と感じる)科目には意義が見出しづらいようです。
 そんな<理科>に焦点を当てて、なぜ『理科』を勉強しなくてはいけないのかを考えてもらいました。「大人になって『やっぱりこれやろうかな』ってなったときに理科が必要なときがあるから。」や、「今は興味がなくても大人になってから実験などやりたくなるかもしれないから。」といったもしもの備え的な答えもありましたが、「理科がわからないと料理が上手にならないから。」と、理科を実生活と結びつけて考える子もいました。また、「理由はわからないが全部の教科が役に立つ」という発言もありました。恥ずかしくなったのか詳しく聞けなかったのが残念ですが、みんなどこかで学校の勉強は<やらなければいけないもの>として捉えているようです。


 勉強とはといった話題が煮詰まってきたため「宿題」に焦点を移行したところ、積極的に発言する子が増えてきました。
 宿題に関しては「やらないと怒られる」「お母さんに言われるから」など、強制のもと仕方なくやっている子が多く、「学校できちんとやれば宿題はいらない」、「授業と同じことしかやらないから意味がない」といったように宿題の意義がわからない子が多い印象でした。とはいえ、「遊ぶ約束があったとしても、宿題を済ませてから遊ぶ」という子がほとんど。素直な子達ばかりなので、そこに意義が加わればぐんとパフォーマンスが上がりそうです。

【勉強あるあるのコーナー…勉強についてよくある話…】
 ここで突如、勉強あるあるのコーナーが始まりました。お題とみんなの答えを抜粋して箇条書きにします。

<勉強あるあるのコーナー
 お題:今日は漢字のプリントが3枚出ました。家に帰ったら「やりなさい」と言われました。嫌だなと思いました。でもやりました。どうして?

「やったら後が楽だから」
「やったらその後遊べるから」
「スッキリするから」
「親がうるさいから」

<勉強あるあるのコーナー
 本当は遊びたい。でも土曜参観で土曜なのに学校に行かなくてはいけない。頑張って行こうと思った。どうして?

「学校が楽しいから。」
「休日も朝から遊ぶわけじゃない。午前中の暇つぶしができるから。」
「3時間くらいですぐ終わって、すぐ遊べるから。」
「学童に行かずに帰れる日で嬉しい。」

<勉強あるあるコーナー
 宿題がたくさん出ました。でも1時間後に遊ぶ約束があります。親は「宿題を済ませてから行きなさい」と言います。
頭に残るようにしっかりやりますか?
とにかく遊びに行けるようにセコいやり方(答えを見るなど)で終わらせますか?

の子がほとんど。
「間に合わなかったら公園に宿題を持っていってそこでやる。」
「宿題を持っていって友達と一緒にやる。」
「遊び終わったら続きをやる。」
「楽しいことが待っているからいつもより集中して終わらせる。」

は一人のみでしたが理由は忘れちゃったそうです。

 勉強あるあるコーナーはここまでです。いろいろと発見がありますね。宿題は好きではないけどやらなければいけない。だから先に済ませてスッキリした状態で思い切り遊ぶスタイルを取る子が多いようです。賢い子が多いなと関心しました。それから、本題から逸れますが、学校は友達と遊べる楽しいところと捉えている子がほとんどでした。早く帰れる参観日は土曜日であっても好んで登校しているようです。あの特別感は世代を超えてみんな好きなんだなと感じました。



【勉強、どうやったら楽しくなる? 好きになるかな?】 
 
 さて、対話に戻ります。勉強してから遊びなさいというお母さんはいるけど、遊んでから勉強しなさいというお母さんはいない、という話でしばし盛り上がります。「遊びより勉強の方が楽しい!」という子は一人もいなかったので、やはり楽しくないことを先に片付けてしまおうという考えからこういうスタイルになるのでしょう。ではもし勉強が楽しくなったらこの苦痛の時間がなくなりますね。とっても楽になることでしょう。「勉強が少しでも好きになる方法はないかな?」と問いかけてみました。すると「答えを見る!」という子がちらほら。子供は正直ですね。一方で「いっぱいじゃなくて少しずつ勉強すれば楽。」という建設的な意見や、「分からないことが分かるようになれば楽しくなる」といった大人を唸らせるような意見も出ました。

 みんなの好きな教科も聞いてみました。多かった答えは「理科」、「体育」、「生活」。観察や実験で手をいじったり体を動かしたりすることが好きな要因のようです。一つ前の質問にも繋げて「理科。見つけた花を図鑑で調べて図書館の先生に褒められると勉強が好きになる。」と嬉しそうに答えてくれた子もいました。

 「今の学校にはないけど、あったらいいなと思う授業は?」という問いには圧倒的に「ゲーム」と答える子が多かったです。「1時間目から6時間目までDS(1)!」「パソコン室でゲーム!」他には「猫と触れ合う」や、「全部自由時間」など。一番手が挙がった問いだった気がします。目も爛々と輝いていました。

1) DS: 携帯ゲーム端末の名称


【でも、学校が遊びばっかりになったら…??】 
だけど「みんなの学校が本当にそういう学校だったらどう?」と確認してみると、「今は大丈夫でも中学に行ったら急に難しくなって大変。高校受験で困る。」と、夢を見ながらも現実を理解している様子。それでも「DSで勉強もやる!」「1週間のうち1、2日はDSで残りの日が勉強。」など、どうしてもゲームの可能性を確保したい子もいました。また、「学校ではゲームをやって家で勉強する」という斬新な意見もありました。

 まだまだゲームの話をし足りない様子でしたが、ここでお時間となりました。この後はお菓子やジュースを手に、対話の続きをしたり、スタッフと部活や趣味の話をしたりと和気あいあい打ち上げのひとときを楽しんでからお開きとしました。

 全員が<勉強はやらなければいけない>として意識していることは冒頭で明らかになりました。<なぜ>については、将来のために必要だとなんとなく思ってはいるが、明確な理由はまだ持っていないようです。。。
もう少し具体的な意義を自分で掴めるようになれば、同じ学校の授業や宿題をやったとしても取り組む姿勢や飲み込む度合いが大分違ってくるでしょう。何より「勉強が楽しい、面白い」と思えたらそれ以上のことはないです。そんなことを期待して、子どもたちにはこてつ以外の場でも今回のテーマを考えることを続けてほしいです。


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